JLPT N3 ・ 対策読解 ・ 第10回

交渉とビジネスコミュニケーション ― 本番形式の読解練習

JLPT N3の本番に近い形式で、短文・中文・長文・情報検索の読解問題(全13問)に挑戦できます。本文は左、設問は右。スクロールしても本文が見えるようになっています。

問題1 ・ 短文

「交渉こうしょう」と聞きくと、相手あいてを言いい負まかして、自分じぶんの希望きぼうを通とおすことだと考かんがえる人ひとがいる。しかし、それは交渉こうしょうのほんの一面いちめんにすぎない。相手あいてを打うち負まかして結むすんだ約束やくそくは、長続ながつづきしないことが多おおいからだ。よい交渉こうしょうとは、相手あいてが本当ほんとうにほしいものは何なにかを探さぐり、自分じぶんの希望きぼうと重かさなる部分ぶぶんを見みつける作業さぎょうである。交渉こうしょうのゴールは、相手あいてに勝かつことではなく、両方りょうほうが「これなら続つづけられる」と思おもえる約束やくそくを作つくることなのだ。

問 筆者ひっしゃが考かんがえる「よい交渉こうしょう」とは、どんなものか。

正解:3 「よい交渉とは、相手が本当にほしいものは何かを探り、自分の希望と重なる部分を見つける作業である」とある。1は「ほんの一面にすぎない」と退けられている考え方。2・4は本文にない。

語彙:交渉(話し合って条件を決めること)/言い負かす(議論で相手に勝つ)/探る(調べて見つけようとする)/重なる(同じ部分がある)

問題2 ・ 短文

仕事しごとのメールで大切たいせつなのは、結論けつろんを最初さいしょに書かくことだと言いわれる。読よむ人ひとは忙いそがしい。長ながい説明せつめいの後あとにやっと「お願ねがい」が出でてくるメールは、何なにを求もとめられているのか分わかるまでに時間じかんがかかり、返事へんじも遅おそくなりがちだ。まず「お願ねがいしたいこと」や「決きめてほしいこと」を一行目いちぎょうめに書かき、理由りゆうや細こまかい説明せつめいはその後あとに続つづける。それだけで、返事へんじの速はやさは驚おどろくほど変かわるのである。

問 筆者ひっしゃによると、返事へんじを早はやくもらうためには、どうすればよいか。

正解:2 「まず「お願いしたいこと」や「決めてほしいこと」を一行目に書き」=結論を最初に書くこと。「それだけで、返事の速さは驚くほど変わる」とある。

語彙:結論(最終的な答え・言いたいこと)/求める(してほしいと思う)/〜がちだ(〜になることが多い)

問題3 ・ 中文

国際的こくさいてきな会議かいぎでは、「沈黙ちんもく」の意味いみが国くにや文化ぶんかによって違ちがうことが、誤解ごかいのもとになる。ある文化ぶんかでは、沈黙ちんもくは「考かんがえている」「相手あいてを尊重そんちょうしている」という良よい意味いみを持もつ。別べつの文化ぶんかでは、沈黙ちんもくは「興味きょうみがない」「反対はんたいしている」と受うけ取とられることさえある。

たとえば、日本にほんのチームが提案ていあんを受うけて黙だまって考かんがえていたとき、相手あいてのチームは「気きに入いらなかったのだ」と判断はんだんして、急いそいで別べつの提案ていあんを出だしてしまった、という話はなしがある。どちらも悪わるくない。ただ、同おなじ沈黙ちんもくを、まったく違ちがう意味いみで読よんでいたのだ。

このような誤解ごかいを防ふせぐ簡単かんたんな方法ほうほうは、沈黙ちんもくに言葉ことばを添そえることだ。「少すこし考かんがえる時間じかんをください」「これは重要じゅうような点てんなので、社内しゃないで検討けんとうします」。たった一言ひとことで、沈黙ちんもくは「不満ふまん」から「真剣しんけんさ」に変かわる。

問1 国際的こくさいてきな会議かいぎで沈黙ちんもくが誤解ごかいのもとになるのは、なぜか。

問2 例れいに出でてくる相手あいてのチームは、日本にほんのチームの沈黙ちんもくをどう受うけ取とったか。

問3 筆者ひっしゃがすすめている方法ほうほうはどれか。

問1 正解:1 第1段落の最初の文。同じ沈黙でも、良い意味に取る文化と悪い意味に取る文化がある。
問2 正解:3 「「気に入らなかったのだ」と判断して、急いで別の提案を出してしまった」とある。
問3 正解:2 最終段落「誤解を防ぐ簡単な方法は、沈黙に言葉を添えることだ」。1・3・4は本文でふれられていない。

語彙:沈黙(黙っていること)/尊重する(大切にあつかう)/誤解(間違って理解すること)/添える(付け加える)/検討する(よく考える)/真剣さ(本気であること)

問題4 ・ 中文

取引先とりひきさきからの依頼いらいを断ことわらなければならないとき、どう伝つたえるかは難むずかしい問題もんだいだ。はっきり「できません」とだけ言いえば、冷つめたい印象いんしょうを与あたえ、関係かんけいが悪わるくなるかもしれない。かといって、あいまいな返事へんじでその場ばをやり過すごすと、相手あいては「まだ可能性かのうせいがある」と期待きたいし、あとでもっと大おおきな失望しつぼうを生うむことになる。

ある営業えいぎょうの経験けいけんが長ながい人ひとは、断ことわるときの順番じゅんばんを決きめているという。まず、依頼いらいしてくれたことへの感謝かんしゃを伝つたえる。次つぎに、できない理由りゆうを正直しょうじきに、短みじかく説明せつめいする。最後さいごに、「その代かわり、ここまでならできます」と、別べつの案あんを示しめす。断ことわることは、関係かんけいの終おわりではない。伝つたえ方かたしだいで、次つぎの仕事しごとにつながる入いり口ぐちにもなるのである。

問1 あいまいな返事へんじがよくないのは、なぜか。

問2 この文章ぶんしょうで筆者ひっしゃが最もっとも言いいたいことは何なにか。

この大問のくわしい解説は本番形式のN3模試で

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問題5 ・ 長文

入社にゅうしゃ三年目さんねんめの春はる、私わたしは初はじめて、取引先とりひきさきとの価格かかくの話はなし合あいを一人ひとりで任まかされた。うちの会社かいしゃの製品せいひんを、来年らいねんから値上ねあげさせてもらう。そのお願ねがいをするのが役目やくめだった。

前まえの晩ばん、私わたしは言いい訳わけの練習れんしゅうばかりしていた。材料ざいりょうの値段ねだんが上あがった、人件費じんけんひも上あがった。責せめられたときに、どう守まもるかばかり考かんがえていたのだ。

当日とうじつ、話はなしを切きり出だすと、取引先とりひきさきの部長ぶちょうは静しずかに聞きいたあと、意外いがいなことを口くちにした。「値上ねあげの理由りゆうは分わかった。それより、値上ねあげした分ぶんで、御社おんしゃは何なにをしてくれるのか。それを聞ききたい。」

私わたしは言葉ことばにつまった。守まもることばかり考かんがえて、相手あいてにとっての意味いみを何なにも用意よういしていなかったのだ。私わたしは正直しょうじきに、準備じゅんびが足たりなかったことを認みとめ、一週間後いっしゅうかんごにもう一度いちど時間じかんをもらった。次つぎの話はなし合あいでは、値上ねあげ分ぶんで検査けんさの回数かいすうを増ふやし、不良品ふりょうひんを減へらす計画けいかくを説明せつめいした。部長ぶちょうは「最初さいしょからそれを言いえばいい」と笑わらって、値上ねあげを受うけ入いれてくれた。

交渉こうしょうとは、自分じぶんを守まもる場ばではなく、相手あいてにとっての価値かちを示しめす場ばなのだと、あの日ひ教おそわった。あの部長ぶちょうとは、今いまも一緒いっしょに仕事しごとを続つづけている。

問1 筆者ひっしゃの役目やくめは何なんだったか。

問2 前まえの晩ばん、筆者ひっしゃは何なにをしていたか。

問3 「言葉ことばにつまった」とあるが、なぜか。

問4 この文章ぶんしょうで、筆者ひっしゃが最もっとも言いいたいことは何なにか。

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問題6 ・ 情報検索

次は、貸かし会議室かいぎしつの案内あんないです。

ステーション貸し会議室のご案内
ルームA(4名まで)1時間1,000円 / モニターなし / 当日予約可
ルームB(8名まで)1時間2,000円 / モニターあり / 当日予約可
ルームC(20名まで)1時間4,500円 / モニター・マイクあり / 3日前までに予約
利用時間午前9時~午後9時(入室は終了の10分前まで)
キャンセル前日まで無料。当日のキャンセルは料金の半分がかかります。

問1 Kさんは明日あした、6人にんでモニターを使つかった打うち合あわせをしたい。どの部屋へやを予約よやくすればよいか。

問2 この案内あんないの内容ないようと合あっているものはどれか。

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本番形式のN3模試、全10回

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