JLPT N3 ・ 対策読解 ・ 第14回

日本の会社文化 ― 本番形式の読解練習

JLPT N3の本番に近い形式で、短文・中文・長文・情報検索の読解問題(全13問)に挑戦できます。本文は左、設問は右。スクロールしても本文が見えるようになっています。

問題1 ・ 短文

日本にほん会社かいしゃでは、「報連相ほうれんそう」という言葉ことばをよくく。報告ほうこく連絡れんらく相談そうだんあたまったものだ。仕事しごと結果けっかつたえる「報告ほうこく」、予定よてい情報じょうほう共有きょうゆうする「連絡れんらく」、判断はんだんまよったとき意見いけんく「相談そうだん」。新人しんじんがまずもとめられるのは、仕事しごとはやさよりも、この報連相ほうれんそうだとわれる。問題もんだいちいさいうちにまわりがっていれば、おおきな失敗しっぱいふせげるからである。

問 新人しんじんにまず報連相ほうれんそうもとめられるのは、なぜか。

正解:1 最終文「問題が小さいうちに周りが知っていれば、大きな失敗を防げるから」。3は「仕事の速さよりも」と矛盾。

語彙:報連相(報告・連絡・相談)/共有する(みんなで持つ・知らせる)/判断(決めること)/防ぐ(起きないようにする)

問題2 ・ 短文

日本にほんのビジネスでは、初対面しょたいめんのあいさつで名刺めいし交換こうかんする。名刺めいしは、そのひと会社かいしゃ立場たちばあらわすものとして、丁寧ていねいあつかわれる。った名刺めいしをすぐにポケットにれたり、テーブルのうえでメモ用紙ようしのように使つかったりするのは、相手あいてかるあつかっているとられることがある。名刺めいしかみだが、あつかかたかみ以上いじょう意味いみつのである。

問 「かみ以上いじょう意味いみつ」とは、どういうことか。

正解:3 名刺は「その人の会社と立場を表すもの」であり、乱暴に扱うと「相手を軽く扱っていると受け取られる」。つまり扱い方そのものが相手へのメッセージになる。

語彙:初対面(初めて会うこと)/名刺(名前・会社・連絡先を書いたカード)/立場(役割・地位)/扱う(使う・取り上げる)

問題3 ・ 中文

日本にほんのコミュニケーションをかたるとき、「本音ほんね建前たてまえ」という言葉ことばがよく使つかわれる。本音ほんね本当ほんとう気持きもち、建前たてまえ表向おもてむきの言葉ことばである。たとえば、取引先とりひきさき提案ていあんことわるとき、「社内しゃない検討けんとうします」とって、そのまま返事へんじをしないことがある。はっきり「いいえ」とって相手あいて面子めんつきずつけないための、やわらかいことわかただ。

外国がいこくからひとには、これがかりにくい。「検討けんとうするとったのに、返事へんじない」と混乱こんらんするのだ。ぎゃく日本にほんがわは、はっきりことわられると「そこまでつよわなくても」とかんじることがある。

どちらがただしいというはなしではない。大事だいじなのは、相手あいての「いいえ」がどんなかたちあらわれるかをっておくことだ。言葉ことば意味いみは、辞書じしょだけでなく、文化ぶんかなかまるのである。

問1 「社内しゃない検討けんとうします」とって返事へんじをしないのは、なんのためか。

問2 外国がいこくからひと混乱こんらんするのは、なぜか。

問3 筆者ひっしゃかんがえにもっとちかいものはどれか。

問1 正解:2 「はっきり「いいえ」と言って相手の面子を傷つけないための、やわらかい断り方」。
問2 正解:4 第2段落「「検討すると言ったのに、返事が来ない」と混乱する」。2は日本側の感じ方。
問3 正解:1 最終段落。「どちらが正しいという話ではない」とあるので2・3は選べない。4は「辞書だけでなく、文化の中で決まる」と矛盾。

語彙:本音(本当の気持ち)/建前(表向きの言葉)/面子(人前での立場・プライド)/混乱する(分からなくなって困る)/〜側(〜のほう)

問題4 ・ 中文

日本にほん会社かいしゃでは、大事だいじなことが会議かいぎまらないことがある、とわれる。正確せいかくには、会議かいぎの「まえ」にまっているのだ。提案ていあんするひとは、会議かいぎまえ関係者かんけいしゃ一人ひとりずつたずね、内容ないよう説明せつめいし、意見いけんき、必要ひつようなら提案ていあんなおしておく。これを「根回ねまわし」という。

根回ねまわしには批判ひはんもある。時間じかんがかかるし、会議かいぎかたちだけになるからだ。一方いっぽうで、てんもある。関係者かんけいしゃ突然とつぜんおどろかされることがなく、反対はんたい意見いけん事前じぜん提案ていあん反映はんえいされる。会議かいぎかたちくにによってちがっても、「めるまえ関係者かんけいしゃこえく」こと自体じたいは、おおくのくにのよい仕事しごと共通きょうつうしているのではないだろうか。

問1 「根回ねまわし」とはなにか。

問2 筆者ひっしゃかんがえにもっとちかいものはどれか。

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問題5 ・ 長文

日本にほん会社かいしゃはたらはじめて、最初さいしょ戸惑とまどったのは「すみません」だった。日本人にほんじん同僚どうりょうは、あやまるときだけでなく、感謝かんしゃするときも、はなしかけるときも「すみません」とう。わるくないのにあやまるのはへんだと、最初さいしょおもっていた。

あるわたし電車でんしゃおくれで会議かいぎ遅刻ちこくした。「電車でんしゃおくれたので、わたしわるくありません」。事実じじつをそのままったつもりだったが、部屋へや空気くうきかたくなった。あとで先輩せんぱいおしえてくれた。「理由りゆうはそのとおり。でも、まず『おたせしてすみません』と一言ひとことあると、みんなの気持きもちがちがうんだよ。」

そのときづいた。この「すみません」は、つみみとめる言葉ことばではなく、相手あいて時間じかん気持きもちへの心配こころくばりをしめ言葉ことばなのだ。わるいかどうかとは、べつ次元じげん言葉ことばだった。

いまではわたしも、自然しぜんに「すみません」とう。母国ぼこく友人ゆうじんには「あやまりすぎだ」とわらわれる。しかし、言葉ことばは、その社会しゃかいひとひとがぶつからないための知恵ちえでもある。ふたつの文化ぶんかの「すみません」を使つかけられることは、わたしよわさではなく、つよさだとおもっている。

問1 筆者ひっしゃ最初さいしょ戸惑とまどったのはなにか。

問2 会議かいぎ遅刻ちこくしたとき、部屋へや空気くうきかたくなったのは、なぜか。

問3 筆者ひっしゃづいた、この「すみません」の意味いみなにか。

問4 この文章ぶんしょうで、筆者ひっしゃもっといたいことはなにか。

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問題6 ・ 情報検索

次は、外国人がいこくじん社員しゃいんのためのビジネスマナー研修けんしゅう案内あんないです。

外国人社員のためのビジネスマナー研修
第1回敬語の基本  10月4日(土) 午前10時~12時
第2回名刺交換とあいさつ  10月11日(土) 午前10時~12時
第3回メールと電話  10月18日(土) 午前10時~12時
場所市民センター3階
費用1回1,000円。3回まとめて申し込むと2,500円。
申し込み各回の3日前までにウェブで。
その他日本語はN3程度あれば参加できます。欠席した回の資料は、次の回に受け取れます。

問1 3かい全部ぜんぶ参加さんかしたいAさんは、まとめてもうむと、いくらはらえばよいか。

問2 この案内あんない内容ないようっているものはどれか。

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