JLPT N2 Reading Practice

ベランダのトマト

Tomatoes on the Balcony

N2家庭菜園約5分30文文法:いくら〜ても・どんなに〜ても

A woman waters her balcony tomatoes more and more carefully, until a neighbour on the same floor looks at the soil.

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奈緒なおがベランダで野菜やさいを育そだて始はじめたのは、去年きょねんの春はるだった。It was last spring that Nao started growing vegetables on her balcony.近所きんじょの店みせで、小ちいさなトマトの苗なえを二ふたつ買かった。At a shop nearby she bought two small tomato seedlings.土つちと鉢はちと、水みずをやるためのじょうろもそろえた。She also got soil, pots and a watering can.初はじめの一いっか月げつは、葉はがどんどん増ふえて楽たのしかった。For the first month the leaves kept multiplying, and it was fun.ところが夏なつに入はいるころ、葉はの先さきが黄色きいろくなり始はじめた。But around the start of summer, the tips of the leaves began to turn yellow.

奈緒なおは毎朝まいあさたっぷり水みずをやった。Nao watered them generously every morning.夕方ゆうがたも、仕事しごとから帰かえるとすぐにベランダに出でた。In the evenings too, she went straight out to the balcony when she got home from work.それでも、いくら水をやっても葉はの色いろは戻もどらなかった。Even so, no matter how much she watered them, the colour did not come back.実じつは三みっつついたが、どれも大おおきくならない。Three fruits appeared, but none of them grew.本ほんを何冊なんさつも借かりて読よんだが、書かいてあることはばらばらだった。She borrowed several books and read them, but what they said did not agree.

同おなじ階かいに住すむ稲葉いなばさんは、ベランダいっぱいに野菜やさいを育そだてている。Mrs Inaba, who lives on the same floor, grows vegetables all along her balcony.ある土曜日どようび、奈緒なおは思おもい切きって鉢はちを見みせに行いった。One Saturday, Nao gathered her courage and took a pot along to show her.稲葉いなばさんは土つちを指ゆびでさわり、しばらく黙だまっていた。Mrs Inaba touched the soil with a finger and said nothing for a while.「水みず、毎日まいにちやってるの。」“Are you watering them every day?”「はい、朝あさと夕方ゆうがたに。」“Yes, morning and evening.”稲葉いなばさんは笑わらって、「それだよ」と言いった。Mrs Inaba laughed and said, “That's your answer.”

水みずが多おおすぎると、根ねが息いきをできなくなるのだという。If there is too much water, she explained, the roots cannot breathe.よくしようと思おもってやった水みずが、かえって根を弱らせていた。The water Nao had given to help them had, if anything, been weakening the roots.「土つちが乾かわいてから、たっぷり。それだけ。」“Wait until the soil is dry, then water well. That's all.”置おき場所ばしょの話はなしにもなった。They also talked about where to put the pots.朝あさから夕方ゆうがたまで日ひが当あたる場所ばしょより、むしろ午後は日かげになる場所のほうがいいらしい。Rather than a spot in the sun from morning to evening, it seems a spot that is shaded in the afternoon is better.奈緒なおは鉢はちを手てすりの内側うちがわに移うつした。Nao moved the pots to the inside of the railing.

それから、水みずは二日ふつかか三日みっかに一度いちどにした。After that, she watered them once every two or three days.一週間いっしゅうかんほどで、新あたらしい葉はが出でてきた。In about a week, new leaves appeared.どんなに世話をしても育そだたないと思おもっていたのに、手てをかけるのをやめたら元気げんきになった。She had thought that however much she cared for them they would not grow, yet they picked up once she stopped fussing over them.九月くがつの初はじめ、赤あかい実みが十個じゅっこ以上いじょうついた。At the beginning of September, more than ten red fruits appeared.奈緒なおはその半分はんぶんを小ちいさな袋ふくろに入いれて、稲葉いなばさんの部屋へやに持もっていった。Nao put half of them in a small bag and took them round to Mrs Inaba's flat.

「来年らいねんは何なにを育そだてるの。」“What will you grow next year?”稲葉いなばさんにそう聞きかれて、いくら考えてもすぐには決きめられなかった。Asked that, she could not decide straight away, however much she thought about it.それでも、苗なえを買かう日ひが待まち遠どおしくなっていた。Even so, she was starting to look forward to the day she would buy the seedlings.

Vocabulary 単語

語よみMeaningJLPT
育てるそだてるto grow; raiseN3
苗なえseedlingN1
鉢はちflowerpotN2
揃えるそろえるput in order; line upN3
葉はleaf; leavesN3
たっぷりたっぷりplenty, generouslyN2
ばらばらばらばらall different, variedN2
思い切るおもいきるto take the plunge; (思い切って) daringlyN2
触るさわるto touchN3
黙るだまるto be silentN3
根ねrootN2
息いきbreathN3
乾くかわくdryN3
当たるあたるconsult; check (a source)N3
手すりてすりhandrail; railingN2
内側うちがわinside; inner sideN3
移すうつすto move (something)N3
育つそだつto grow, thriveN3
実みfruitN2
待ち遠しいまちどおしいlong-awaited, can't wait forN2

Grammar 文法

いくら〜ても・どんなに〜ても

no matter how much · JLPT N2
いくら/どんなに + 動詞て形+も / い形容詞+くても / な形容詞・名詞+でも

程度がどれだけ高くても、結果は変わらないという意味です。後ろには「わからない」「変わらない」のように、思うようにならない結果が来ることが多いです。「いくら」「どんなに」の後ろの動詞や形容詞は、必ず「〜ても」「〜くても」の形にします。まちがえやすいのは「いくらでも」との区別で、こちらは「制限がない」という別の意味です。

いくら考えても、答えがわからなかった。

No matter how long I thought about it, I couldn't work out the answer.

どんなに忙しくても、朝ごはんは必ず食べる。

However busy I am, I always eat breakfast.

練習 5問

この文法だけの練習問題。四択・並べかえ・正誤で5問。

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かえって

on the contrary; if anything · JLPT N2
(前の事情)+かえって+動詞・形容詞(副詞として述語の前に置く)

思っていたこととは反対の結果になったと言うときに使う副詞だ。よくしようとしたのに悪くなった、というときに使うことが多い。まちがえやすいのは「反対に」との区別で、ただ二つをくらべるだけのときには「かえって」は使えない。

急いで近道を通ったら、かえって時間がかかった。

I hurried and took a shortcut, but if anything it took longer.

手伝ったつもりが、かえって迷惑をかけてしまった。

I meant to help, but instead I ended up causing trouble.

練習 5問

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むしろ

rather; if anything · JLPT N2
〜より+むしろ+〜 / 〜というより、むしろ〜 / 文のはじめに置いて前の文と対比する

「むしろ」は、二つをくらべて、どちらかといえばこちらのほうだと言うときに使います。前に言ったことを打ち消して、より合っている言い方を選ぶ働きがあります。まちがえやすいのは「かえって」とのちがいです。「かえって」は予想と反対の結果になったことを表し、「むしろ」は比べて選ぶときに使います。

この仕事はつらいというより、むしろ楽しい。

This work is not so much hard as, if anything, fun.

夏は電車の中より、むしろ外のほうがすずしい。

In summer, outside is, if anything, cooler than inside the train.

練習 5問

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Questions 問題

1. 奈緒のトマトが元気になったのは、何を変えたからですか。

  1. 肥料を毎日やるようにしたから
  2. 鉢を大きいものに替えたから
  3. 水をやる回数を減らしたから
  4. 薬を使うようにしたから
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3. 水をやる回数を減らしたから
稲葉さんの話を聞いて、水を二日か三日に一度にしたら、新しい葉が出てきた。

2. 「いくら水をやっても葉の色は戻らなかった」とは、どういう意味ですか。

  1. たくさん水をやったが、葉の色は変わらなかった
  2. 水をやる量が足りなかった
  3. 水をやれば葉の色が戻った
  4. 水をやる時間をまちがえていた
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1. たくさん水をやったが、葉の色は変わらなかった
「いくら〜ても」は、程度がどれだけ高くても結果は変わらないという意味を表す。

力だめし Mini test

力だめし 8問

この話の漢字の読み・表記・語彙・文法から8問。解くと、間違えたところだけが復習に出てきます。

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